「学問のすゝめ」で語られた、福沢諭吉の意図は?
ことば検定プラス 林修
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(これは2021年2月3日に出題されましたが、夏休み復習問題として正解率が低かった問題として2021年8月16日にも出題されました)
2月3日は、明治34年に福沢諭吉が亡くなった雪池忌(ゆきちき)です。
「雪池」は諭吉が使っていた雅号の1つです。
彼は、活字にする前の原稿をまずお手伝いさんに読ませて、内容がわかるかどうかを確認したんだそうです。
誰にでもわかる文章を心がけていたのですね。
そんな福沢諭吉の代表作が「学問のすゝめ」です。
「天は人の上に人を造らず 人の下に人を造らず」
この言葉を知らない人はいないでしょう。
そこで今回は、この「学問のすゝめ」で語られた福沢諭吉の意図は何かという問題です。
きょうの問題
「学問のすすめ」で語られた、福沢諭吉の意図は?
【選択枝】
■ 学ぶ権利が平等にある
■ 勉強しないと偉くなれない
■ 朝からチュンチュンうるさい
きょうの答え
■ 勉強しないと偉くなれない
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【今日の■のボケは?】
「学問のすすめ」ではなく、「爆音のすずめ」だそうです。
きょうの解説
【「学問のすすめ」福沢諭吉の意図は?】
福沢諭吉「学問のすゝめ」
天は人の上に人を造らず 人の下に人を造らず |
この言葉はあまりにも有名ですが、実はこれはアメリカ独立宣言の一節「すべての人は平等に造られ、生まれつき一定の権利を与えられている」という部分の引用だと考えられています。
この文章は、これで終わりではないのです。
天は人の上に人を造らず 人の下に人を造らず と云へり |
こんなふうに「と云へり」と続くのです。
「天は人の上に人を造らず 人の下に人を造らず っていいますよね」ということなのです。
学問を修めないと偉くも金持ちもなれない
そして諭吉は、しかしそれなら、「なぜ貧富の差があるのか」と問いて、こう続けます。
人は生まれながらにして 貴賤貧富の別なし。 唯学問を勤て物事をよく知る者は 貴人となり富人となり、 無学なる者は貧人となり下人となるなり。 |
福沢諭吉「学問のすゝめ 初編」(明治5年) |
学問を修めないと、偉くも金持ちにもなれないというのですね。
ということで、今日の正解は「勉強しないと偉くなれない」です。
「学問のすゝめ」が書かれたのは、明治5年身分制度が改められ、社会の構造も変わりました。
そんな時代だからこそ、諭吉は「成功するには学問が必要だ」と提唱したのです。
前回の「ことば検定プラス」
本日の出題(2021年8月16日)
「お天気検定」
□ 土石流の速度はどれくらいか?(内閣府HP防災情報より)
「みんなのエンタメ検定」
□ 上野動物園 双子の赤ちゃんパンダ 背中がなぜ緑色?
本日の出題(2021年2月3日)
「お天気検定」
□ 関東の春一番の観測で、最も早い記録は?
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