「四面楚歌」項羽にとって「楚歌」とは?【ことば検定プラス】

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「四面楚歌」項羽にとって「楚歌」とは?
ことば検定プラス -林修-

 

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林修の「ことば検定プラス」

今日6月23日は、明治40年に朝日新聞で夏目漱石の「虞美人草」の連載が始まった日です。
漱石の中では、あまり有名な作品ではないのですが、後の作品との繋がりも濃厚で、ぜひ皆さんにも読んでいただきたいなと思います。
その「虞美人草」とは、ひなげしの別名で、虞美人とは、紀元前中国の項羽の愛人です。
項羽と劉邦は、簡単に整理すると、紀元前3世紀、秦の始皇帝亡き後、天下をかけて戦ったのがこの2人です。
最終的には、劉邦の国・漢が天下を取りました。
そして、敗れた項羽が周囲から楚の歌が聞こえたことで、「もはやこれまで」と悟ったというのは有名の話です。
ここから生まれた言葉が「四面楚歌」です。
そこで今日は、項羽にとって「楚歌」とはどんな歌か?という問題です。
今日のことば検定プラス

「四面楚歌」項羽にとって「楚歌」とは?

 

【選択枝】
 敵国の勝利の歌
 母国の歌
 左遷?行き先は?

「ことば検定プラス」答え

 母国の歌

 

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【今日ののボケは?】
「しめんそか」ではなく、「してんそっか(支店そっか)」だそうです。

「ことば検定プラス」林修の解説

【「四面楚歌」項羽にとって「楚歌」とは?】

「史記」に記された「四面楚歌」とは

劉邦軍との戦いに敗れ、崖下という場所に最後の砦を築いた項羽ですが、周りを敵の漢の兵が取り囲んでいました。

その夜の様子は、

夜聞漢軍四面皆楚歌。
「史記」

「漢の軍が皆で楚の歌を歌っていた」というのです。

これに対し項羽は、

項王乃大驚日、
漢皆己得楚乎。
是何楚人之多也。
「史記」
「大いに驚いて曰く、漢は既に楚を手に入れたのか。敵の軍に何と楚の人が多いことか」

項羽の母国「楚の歌」が聞こえた


なぜ、項羽は驚いたのでしょうか?
それは、楚は実は項羽の母国だったからです。
本来、味方のはずの楚の国の人々が取り込まれて、敵の漢の兵として、自分たちを追い詰めている。
そこで、「もはやこれまで」と悟ったんですね。

ということで正解は「母国の歌」です。

ひなげしの別名は「虞美人草」

項羽の愛人・虞美人の最期は詳しくわかっていないのですが、彼女が亡くなったときの血がひなげしになったという伝説があって、そこでひなげしの別名を「虞美人草」と言うんだそうです。

 

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