「常夏」と呼ばれていた花は?
ことば検定プラス 林修
テレビ朝日「グッドモーニング」の林修「ことば検定プラス」の内容と解説を紹介しています。
林修先生が、「ことば」「漢字」にまつわる勉強になるクイズを出題して面白く解説してくれます。
「ことば検定プラス」
きょうは8月26日。
8月も残り1週間を切りました。
暦の上では、すでに秋ですが、まだまだ暑いです。
岐阜県多治見での40.6℃など、猛烈な暑さを記録した今年の夏。
立秋を過ぎても、東京では真夏日が続いています。
立秋を過ぎても、東京では真夏日が続いています。
それにしても、日本がまるで「常夏」になったかのような暑さですね。
そして「常夏」と言えば、古くは「常夏」と呼ばれた花があるのをご存知でしょうか?
きょうの問題
「常夏」と呼ばれていた花は?
青 -ひまわり
赤 -なでしこ
緑 -落花生が見当たらない
「ことば検定プラス」の解答を速報しています |
きょうの答え
赤 -なでしこ
【本日の 緑 のボケは?】
「とこなつ」ではなく「どこ?ナッツ」というボケでした
きょうの解説
【「常夏」と呼ばれていた花は?】
「常夏」は「源氏物語」の巻名の一つ
「ひまわり」が夏を代表する花なのに対し、「なでしこ」は秋の七草の一つです。
ただし、品種によっては4月~8月にかけて花開くものもあるようです。
そして、「常夏」は「源氏物語」の巻名の一つなのです。
これは、光源氏が養女の玉鬘(たまかずら)に贈った歌です。
なでしこの とこなつかしき 色を見ば
もとの垣根を 人や尋ねむ
紫式部「源氏物語」常夏 (平安中期) |
この「とこなつかしき」は、"いつも心ひかれる"との意味で、とこなつ(常夏)との掛け言葉です。
歌の意味は、「いつも美しいあなたを見たら、実の父君も亡き母君の行方を尋ねることでしょう」となります。
「常夏」と呼ばれていた「なでしこ」
「なでしこ」は、古くから品種が多くて、夏を越え秋まで花開く「なでしこ」は、ずっと夏が続いているようだと、「常夏」と呼ばれたのです。
ということで、正解は「なでしこ」です。
中国原産の、現在「せきちく」と呼ばれるなでしこの一種は、種をまく時期にもよりますが、春から夏にかけて花を楽しめます。
古くは、日本原産の「なでしこ」と区別されず、「常夏」と呼ばれたようです。
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