「味気ない」の由来は?
ことば検定プラス 林修
テレビ朝日「グッドモーニング」の林修「ことば検定プラス」の内容と解説を紹介しています。
林修先生が、「ことば」「漢字」にまつわる勉強になるクイズを出題して面白く解説してくれます。
「ことば検定プラス」
きょう8月24日は「ドレッシングの日」です。
831(やさい)にかけるで、8×3×1で24だということ。
さらに、カレンダーでは8月31日の「野菜の日」の真上に8月24日があることに由来します。
よく考えられていますね。
ドレッシングの歴史は古く、古代ローマではすでにオイルと酢を組み合わせたものが存在したそうです。
そして名前は、"着せる"、"飾る"という意味のドレス(dress)に由来するとされます。
"野菜が着飾る"というイメージでしょうか?
サラダにドレッシングは、欠かせない味ということで、今日は味の付く言葉から、「味気ない」とは何に由来するかという問題です。
きょうの問題
「味気ない」の由来は?
青 -美しくない
赤 -不甲斐ない
緑 -おめえさん出身は?
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きょうの答え
赤 -不甲斐ない
【本日の 緑 のボケは?】
「あじけない(味気ない)」ではなく「あっしけんない(県内)」というボケでした
きょうの解説
【「味気ない」の由来は?】
「味気ない」の語源は「あづきなし」
「味気ない」は、"面白くない"、"つまらない"という意味で、実はこの字は当て字です。
"味がしない"ではありませんから、サラダにドレッシングがないと、「味気ない」などというのは、厳密には正しくありません。
この言葉の語源は、「あづきなし」だとされています。
万葉集には、こうあります。
あづきなく 何のたはごと 今さらに 童事(わらわこと)する 老人にして「万葉集」(奈良時代) |
「あづきなく」より後は、「何たるたわごとか、いまさらなぜ子供じみたことを言うのか、老人の身で」という意味です。
となれば、この「あづきなく」の意味は「不具合もなく」です。
平安時代には「あぢきなし」へ
「あづきなし」は、平安時代には「あぢきなし」となり、意味も"どうしようもない"、"つまらない"などと広がったと見られています。
ということで、正解は「不甲斐ない」です。
ということで、正解は「不甲斐ない」です。
「あぢきなし」が変化したものですから、この「味気ない」の本来の読みは、「あじきない」です。
「味気ない」が一般的になったのは、実はこの50年ぐらい、つい最近なんです。
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