「好適環境水」養殖の未来を変える"魔法の水"【GOOD!いちおし】
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「好適環境水」
成長スピードが3倍に!?
養殖の未来を変える"魔法の水"
【GOOD!いちおし】

 

テレビ朝日グッド!モーニング「Good!いちおし」のコーナーで紹介された内容をご紹介しています。

 

今日の「Good!いちおし」
成長スピードが3倍に!?
養殖の未来を変える"魔法の水"

私たちの食卓を支える養殖。
今、その業界に革命を起こそうとしているのが、魚の成長を3倍にするという"魔法の水"です。
今日の「Good!いちおし」は、養殖の未来を変える技術に迫りました。

 

淡水魚と海水魚が同じ水槽で泳ぐ
「魔法の水」

今回の「GOOD!いちおし」では、岡山理科大学で研究が進められている「好適環境水」が紹介されました。

水槽の中では、淡水で暮らす金魚と海水魚が一緒に泳いでいます。
通常では考えにくい光景ですが、その秘密が岡山理科大学で開発された「好適環境水」です。

研究を続けてきたのは、山本俊政准教授。
これまでベニザケやブラックタイガーなどの陸上養殖に取り組み、日本の養殖技術をリードしてきました。

実験場ではマッドクラブ、ムラサキウニ、ニホンウナギ、大型のハタ「タマカイ」など、陸上養殖が難しいとされる生き物も育てられています。

 

好適環境水は3つの成分だけで作れる

好適環境水のポイントは、水に含まれる成分です。

山本准教授は、淡水魚と海水魚の両方が生きるために必要な成分を「ナトリウム」「カリウム」「カルシウム」の3つに絞り込みました。

約20年にわたる研究の末、この3成分を適切な濃度で配合することで、淡水魚にも海水魚にも適した水を作り出すことに成功しました。

海水の塩分濃度は約3.5%ですが、海水魚の体内の塩分濃度は約1%。

山本准教授によると、海水魚は常に体内の塩分バランスを保つためにエネルギーを使っています。
好適環境水ではその負担が軽くなるため、成長に多くのエネルギーを使えるようになると考えられています。

 

魚の成長スピードが約3倍に

その効果は、実際に育てた魚を見ると一目瞭然です。

番組では、好適環境水で育てたベニザケと自然環境で育ったベニザケを比較。

好適環境水で育てた魚は、約2年で9~10㎏ほどになる例もあると紹介され、自然環境と比べて成長速度が約3倍になるケースもあるそうです。

養殖期間を短縮できれば、生産コストの削減や安定供給にもつながる可能性があります。

 

海から遠くても海水魚を養殖できる

好適環境水が養殖業界から注目される大きな理由が、「海がない場所でも海水魚を育てられる」ことです。

一般的な海水魚の陸上養殖では、海水をくみ上げたり、海から水を運んだりする必要があります。

しかし好適環境水は、必要な成分を配合した粉末を水道水に混ぜるだけ。

海から離れた内陸部でも海水魚を養殖できるため、輸送費や設備コストを抑えられる可能性があります。

すでに海外でも活用が進み、2022年には海のない国・モンゴルの首都ウランバートルで、高級海水魚「ハタ」の陸上養殖に成功しました。

 

次の目標は「月面で魚を養殖」

山本准教授が見据えているのは、さらに先の未来です。

現在取り組んでいるのが、月面で魚やエビなどを育てる「宇宙養殖」。

研究室には無重力に近い環境を再現する装置があり、好適環境水と魚の卵や稚魚を使って、重力の少ない環境でも成長できる生き物を探す実験が続けられています。

月面に水が確保できれば、必要なのは好適環境水を作る粉末と魚やエビの卵などです。

現地で養殖し、その場で食べることができれば、将来、人類が月で長期間生活する際の食料確保につながる可能性があります。

 

養殖技術が食料問題を変える可能性

好適環境水は、魚を早く育てるだけの技術ではありません。

海のない場所でも養殖できることから、食料不足や輸送コスト、地域による水産物の供給格差など、さまざまな課題を解決する可能性を秘めています。

岡山理科大学で生まれた研究が、モンゴルなど海外へ広がり、さらに将来は月面へ。

淡水魚と海水魚が一緒に泳ぐ不思議な水から、水産業、そして宇宙での食生活まで変える新しい技術が生まれようとしています。

 

 

 

-これまで紹介した「GOOD!いちおし」-

 

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