75歳以上の医療費の窓口負担(原則)は?
「ニュース検定」 -池上彰-
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池上彰 ニュース検定
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【ニュース検定】池上彰さんの解説
"団塊の世代"75歳以上に
池上解説【高齢者の医療費】
後期高齢者人口は日本総人口の約15%
令和になった2019年は、7年ぶりに結婚の件数が増えました。
いわゆる"令和婚"です。
そこで、政府が2020年期待していたのが、令和ベビーの増加です。
結果はどうなったのかというと、減少したのです。
先月発表された速報値では、出生数はおよそ87万人で、明治32年に統計を取り始めて以来、過去最少を更新しました。
増えるどころか、減ったのです。
一方で、過去最高を更新し続けているのが、75歳以上、いわゆる後期高齢者の人口です。
2020年1870万人を超え、日本の総人口のおよそ15%を占めています。
その勢いは、来年からさらに加速します。
戦後、1947年から49年にかけての第一次ベビーブームでは、およそ800万人が誕生しました。
この時生まれ、これまで働き手として、社会を支えてきた人々が、来年から75歳を迎え始め、2025年までに全員が後期高齢者になります。
この時生まれ、これまで働き手として、社会を支えてきた人々が、来年から75歳を迎え始め、2025年までに全員が後期高齢者になります。
第1次ベビーブーム(1947~1949年)
出生数は約800万人
→2025年には全員が75歳に
→2025年には全員が75歳に
75歳以上の医療費の窓口負担は原則1割
現在、75歳以上の医療費は、およそ5割が税金で、およそ4割は、現役世代の保険料からの支援金で賄われています。
厚生労働省の試算では、何も対策を取らなければ、現役世代の支援金は、来年度から2025年度までにおよそ1兆円も増加します。
1人当たり、3年間で1万円以上増えるのです。
そこで、政府は先月、後期高齢者の窓口負担を引き上げる法案を閣議決定しました。
現在、75歳以上は原則1割負担ですが、年収が200万円以上ある人などは2割に引き上げます。
政府は、現役世代の負担を減らそうとしていますが、今回の引き上げだけではあまり効果はありません。
現役世代からの支援金は、1人当たり年間800円ほどしか減らないのです。
給付は高齢者中心、負担は現役中心という社会保障制度をどう見直すのか?
全世代を巻き込んだ議論が必要なのです。
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