「時代劇」名前の由来は?
【ことば検定】今日の問題と答え
グッド!モーニング「ことば検定スマート」の問題と答えを紹介しています。
林修先生が、「ことば」「漢字」にまつわる勉強になるクイズを出題して面白く解説してくれます。
ことば検定 問題
きょう9月6日は、平成10(1998)年に映画監督の黒澤明さんが亡くなった日です。
先日紹介したベネチア映画祭でも、日本映画で初めて金獅子賞を取ったのが黒澤監督の「羅生門」です。
「世界のクロサワ」と呼ばれていました。
妥協を許さない完璧主義で知られ、例えば、ある時 住宅の屋根が映り込んで邪魔なのを見て、黒澤監督は「あの屋根をどけろ」と言って、もちろん復元を条件に、本当にその屋根を壊してしまったんだそうです。
現代劇にも名作が多い黒澤作品ですが、先ほどの「羅生門」や「七人の侍」など、時代劇が代表作としてよくあげられますよね。
そこで今日は、「時代劇」という名前の由来は何かという問題です。
「時代劇」名前の由来は?
青 -戦国・江戸時代
赤 -新時代
緑 -対戦相手が欠場
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ことば検定 答え
赤 -新時代
ことば検定 解説
きょうの解説
「旧劇映画」と呼ばれたもの
現存する最も古い映画は、1899年(明治32年)に製作された日本のサイレント映画で、歌舞伎舞踊の「紅葉狩(もみじがり)」を撮影した記録映画です。
映画といってもカメラは動かないで、一種の舞台中継のように見えるものです。
実は、初期の映画には、クローズアップや切り返しのカットバックといった映画的な技法がまだ見られませんでした。
しかも、歌舞伎を題材に撮った作品の俳優には、現代の歌舞伎と同じで全員男性でした。
女形を使っていて、女優がいなかったのです。
それらは、「現代劇」に対して「旧劇映画」と呼ばれたんだそうです。
「新時代劇」の登場
そこで登場するのが、松竹蒲田撮影所の所長兼映画監督であった野村芳亭さんです。
彼は「旧劇映画」に映画的な新しい技法を取り入れ、女優を含む現代劇の俳優を出演させました。
そうして出来た 彼の「清水次郎長」が大正11(1922)年、そして「女と海賊」が翌12(1923)年に公開された際、新しい時代を切り開くという意味で、「新時代劇」と宣伝したんだそうです。
そしてこの「新時代劇」が略されて、「時代劇」と呼ばれるようになったと言われています。
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