子規の句「柿くふも〇〇ばかりと思ひけり」、〇〇は?
ことば検定スマート 林修
テレビ朝日「グッドモーニング」の林修「ことば検定スマート」の内容と解説を紹介しています。
林修先生が、「ことば」「漢字」にまつわる勉強になるクイズを出題して面白く解説してくれます。
「ことば検定スマート」
きょうも、昨日に続き、秋の味覚「柿」と正岡子規についてお話します。
「柿」が大好きだった子規ですが、大食漢としても有名です。
夏目漱石の「三四郎」に子規の話が出てきます。
子規は果物が大変好きだった。
かついくらでも食える男だった。 ある時大きな樽柿を十六食ったことがある。 それでなんともなかった。 ー「三四郎」からー
|
樽柿というのは、アルコールで渋みを抜いた柿です。
十六は普通食べないですよね。
そして、「柿」を詠んだ句がいくつかありますが、例えばこちら。
「柿くふも〇〇ばかりと思ひけり」
この○○に入る言葉は、何かというのが今日の問題です。
きょうの問題
子規の句「柿くふも〇〇ばかりと思ひけり」、〇〇は?
青 -渋き
赤 -今年
緑 -すぐいなくなるよ
「ことば検定スマート」の解答を速報しています |
きょうの答え
赤 -今年
【本日の 緑 のボケは?】
「子規の句」ではなく「じきのく(じき退く)」というボケでした
きょうの解説
【子規の句「柿くふも〇〇ばかりと思ひけり」、〇〇は?】
子規の名前は鳥の「ほととぎす」に由来
本題に行く前に、子規と言う名前は、鳥の「ほととぎす」に由来しています。
実は、子規という字には、「ほととぎす」という読みもあるのです。
「ほととぎす」は、口の中が赤いんです。
ですから、"血を吐いて鳴いているようだ"というふうに言われてきたのです。
それで、肺結核を患っていた子規は、自らの姿を、「ほととぎす」に重ねて筆名にしたということです。
柿くふも今年ばかりと思ひけり
それを踏まえて、この句「柿くふも〇〇ばかりと思ひけり」を見ると、この"ばかり"は計りから転じたとされて、限定の意味があり"~限り"という意味です。
死が迫っているのを感じた子規は、「柿を食べるのも今年限り、今年が最後になるかもしれないな」って思いを込めて、この句を詠んだと言われています。
となれば、○○に入るのは「今年」です。
実際、子規はこの句を詠んだ翌年、柿の季節を迎える直前の明治35(1902)年9月19日に満34歳で短い生涯を終えました。
前回の出題
本日の出題
「お天気検定」 □ 気象予報士試験の最年少合格者は? |
「みんなのエンタメ検定」 □ 長州力のある行動 娘から受けた注意は? |
今月のプレゼントと応募方法