「有終の美」「有終」の本来の意味は?
ことば検定プラス 林修
テレビ朝日「グッドモーニング」の林修「ことば検定プラス」の内容と解説を紹介しています。
林修先生が、「ことば」「漢字」にまつわる勉強になるクイズを出題して面白く解説してくれます。
「ことば検定プラス」
今日は、8月9日。
東京オリンピックは、きのう閉会式を終えました。
ほとんどの会場が無観客で行われたオリンピックでしたが、日本の選手たちは過去最多58個のメダルを獲得する大活躍を見せました
次回は2024年、フランス・パリでのオリンピックです。
それまでには、新型コロナの治療薬が開発されて、心置きなくスポーツ観戦を楽しめるといいですね。
そこで、今回はオリンピックが終わったということで、「有終の美」の「有終」とはどういう意味かという問題です。
きょうの問題
「有終の美」「有終」の本来の意味は?
青 -最後まで成し遂げる
赤 -最後に結果を出すこと
緑 -マジック点灯後に消滅
「ことば検定プラス」の解答を速報しています |
きょうの答え
青 -最後まで成し遂げる
【本日の 緑 のボケは?】
「ゆうしゅうのび(有終の美)」ではなく「ゆうしょうのび(優勝延び)」というボケでした
きょうの解説
【「有終の美」「有終」の本来の意味は?】
「有終」は中国「詩経」の一節に由来
「有終」は、中国最古の詩集「詩経」にある詩の一節に由来します。
靡不有初、鮮克有終
(初めあらざるなきも、よく終わるあること少なくし) |
「初めから慎まない者はいないが、それを終わりまで成し遂げるものは少ない」という意味です。
これは紀元前9世紀、西周という王朝の厲王(れいおう)について書かれたものだとされています。
彼は、とんでもない暴君だったと伝えられているんです。
「有終」は最後まで成し遂げること
この詩は、厲王も最初は慎んで政(まつりごと)を行っていたのに、最後までは続かなかったと嘆いているんですね。
ここから、「有終」は「最後まで成し遂げること」の意味で使われ、日本に伝わったのち、遅くとも明治時代に「の美」がついたとされています。
ということで、正解は「最後まで成し遂げること」です。
ということで、正解は「最後まで成し遂げること」です。
現在「有終の美」は、「最後まで成し遂げて立派な成果をあげること」との意味に使われますが、「有終」とは、「最後まで成し遂げること」ですから、単に「最後に結果を出す」だけでは、「有終の美」とは言えません。
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