
メキシコ鉄道網復権へ 日本メリットも
【けさ知っておきたいNEWS】
グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
メキシコが鉄道復権へ、日本と協力
茂木外務大臣がメキシコ側と会談を行い、日本経済新聞によると鉄道などの分野で新たな協力を探る協議体の新設で合意へという見通しが伝えられています。
メキシコはかつて「鉄道王国」と呼ばれた歴史を持ちます。
1873年にメキシコシティからベラクルス港までの423㎞を結ぶ路線が開通し、その後全土をほぼカバーするまでに鉄道網が発展しました。
しかし1990年代の財政難で民営化が進み、旅客列車が相次いで廃止されて一時衰退します。
近年はその流れが変わり、おととし就任したシェインバウム大統領(メキシコ初の女性大統領)が3000㎞の鉄道建設を就任前から目標に掲げるなど、鉄道復権の動きが加速しています。
おととしには全長1500㎞を超えるマヤ鉄道が全線開通し、チチェン・イッツァ遺跡など多くの名所をつなぐ観光路線として注目を集めています。
治安とアメリカ輸出
整備を急ぐ二つの理由
メキシコが鉄道網の整備を急ぐ理由は2つあります。
1つ目は治安の問題です。
メキシコでは高速道路を走る車を狙った盗難が非常に多く、鉄道移動はそのリスクを減らすうえで大きなメリットがあります。
2つ目はアメリカへの物品輸出です。
メキシコ・アメリカ・カナダの3カ国は自動車分野で条件を満たせば関税ゼロとなる自由貿易協定を結んでおり、メキシコにとってアメリカは最大の貿易相手国です。
自動車や自動車部品の輸出の実に8割がアメリカ向けで、陸路の鉄道網を整備することが輸出競争力の強化に直結するというわけです。
日本企業1600拠点
鉄道整備に大きな商機
この鉄道整備になぜ日本が協力するのでしょうか。
実はメキシコには日本企業の拠点が1600か所以上あります。
ジェトロで中南米を担当する専門家によると、現地の日本企業が生産した製品の多くはアメリカに輸出されており、鉄道網の整備は日本企業にとっても大きなメリットになるということです。
すでに具体的な動きも出ていて、今年5月に日立製作所がメキシコ政府から旅客鉄道の信号・監視制御システムを約310億円で受注しました。
メキシコ北東部の路線向けのプロジェクトです。
さらに専門家は、線路を敷くための鉄鋼材料の需要でも日本に商機があると指摘しています。
鉄道王国の復活を目指すメキシコと、技術・素材両面で貢献できる日本の連携は、両国にとって互いの利益につながる関係として今後さらに深まっていきそうです。
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