地方銀行合併を促すため適用しないのは?
「ニュース検定」 -池上彰-
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池上彰 ニュース検定
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地方銀行合併を促すため適用しないのは?
【選択枝】
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■ 労働基準法
■ 独占禁止法
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【ニュース検定】池上彰さんの解説
総理肝入り どうなる地方銀行
解説【異例の地銀再編支援】
地銀合併を促すため独占禁止法適用しない
まずは、2020年9月、自民党総裁選での菅総理の発言です。
将来的には(地方銀行の)数が多すぎるのではないかというふうに思っています。 |
この発言は、銀行関係者に衝撃を与えました。
菅さんが総理に就任すれば、地方銀行の再編を、一気に推し進めるのではないかという見方が強まったからです。
2020年11月、地方銀行を対象とした合併特例法が施行されたのです。
同じ県内の地方銀行同士が合併して、県内での貸出シェアが高くなっても、独占禁止法を適用しないというものです。
合併特例法
県内の地銀同士が合併しても
独占禁止法を適用しない
独占禁止法を適用しない
つまり、ある地域で合併によって、他の銀行が太刀打ちできない強力な銀行が生まれ、競争がなくなったとしてもかまわないというのです。
ポイント
合併で強力な銀行が誕生して
競争がなくなってもかまわない
競争がなくなってもかまわない
地方銀行合併を促す背景は経営環境悪化
なぜ、そこまでして合併を促すのか?
それは、地方銀行の経営環境が非常に厳しくなっているからなのです。
背景にあるのが、日本銀行のマイナス金利政策と、人口減少の影響です。
お金を貸そうにも貸し出す先が見つからず、貸し出しができても、貸出金利は低く、本業の収益悪化に歯止めがかからない地方銀行が多くなっているんです。
地銀の収益悪化
マイナス金利政策で貸出金利低下
人口減少でお金の借り手が減少
人口減少でお金の借り手が減少
そのため、再編は待ったなしと言われています。
合併特例法が整備された背景には、公正取引委員会の厳しい審査があります。
例えば、ふくおかフィナンシャルグループと旧十八銀行との統合では、県内の中小企業向けのシェアが75%にも上ることから、公正取引委員会の審査に2年以上かかりました。
例えば、ふくおかフィナンシャルグループと旧十八銀行との統合では、県内の中小企業向けのシェアが75%にも上ることから、公正取引委員会の審査に2年以上かかりました。
政府は再編を促すため、政策を総動員しています。
金融庁は、再編を目指す地方銀行などに対して、システムの統合費用などの一部を補助する仕組みを導入します。
さらに日本銀行も支援します。
地方銀行などが統合を決めれば、日銀にお金を預ける際、金利を上乗せするというのです。
いずれも、異例の優遇策です。
今年は、地方銀行再編の動きが加速しそうです。
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