BOOK文芸書ランキング TOP5
毎週土曜の「王様のブランチ」で発表されている最新の本の売り上げランキングです。
今回は ブックファースト アトレ吉祥寺店による【文芸書ランキング】として発表されたものです。 -2023年4月17日~23日集計- |
BOOKランキング1~5位
1 | 「街とその不確かな壁」 村上春樹 |
新潮社 |
発売から1週間で、累計35万部を突破した村上春樹さん6年ぶりの新作長編。
実は、村上さんには40年ほど前に「街と、その不確かな壁」という小説を書き、自ら失敗作と認めた過去が。
今作は、「もう一度、根っこから書き直せるかもしれないと感じるようになった」ということで生まれた物語。
その内容は3部構成となっており、17歳の「ぼく」が1つ年下の女の子と恋に落ちるところから始まる。
しかし、交際の末に彼女がふいに消えてしまう。
彼女の失踪を受け止められない「ぼく」は、彼女が「本当の私がいる」と語っていた「高い壁に囲まれた街」に足を踏み入れることに。
40年の封印が解かれた物語が、今静かに動き出す。
2 | 「くもをさがす」 西加奈子 |
河出書房新社 |
西加奈子さん、初のノンフィクション。
カナダで乳がんと診断された西さんが、治療を終えるまでの8カ月を綴った一冊。
自らの命と心に真正面から向き合った西さんの言葉が、大きな反響を呼び、20万部を突破しています。
3 | 「汝、星のごとく」 凪良ゆう |
講談社 |
今年の本屋大賞受賞作。
4 | 「イット・エンズ・ウィズ・アス ふたりで終わらせる」 コリーン・フーヴァー(著)相山夏奏(訳) |
二見書房 |
今作は、心に傷を抱えた男女の出会いと苦悩を描いた物語。
主人公のリリーが、家を飛び出したのは高校を卒業してすぐのこと。
暴力をふるう最低な父と、それに黙って耐えるだけの母。
そんな両親から逃げ出したのだった。
そうして新たな生活を始めたリリーは、ある日 脳神経外科医のライルと運命的に出会い、恋に落ちる。
優秀で自信に満ち溢れたライルは魅力的で、そんな彼と幸せな毎日を送っていたリリー。
しかし、ライルが抱えるある秘密がリリーを絶望の淵へと追いやっていく。
「時に愛は、あなたをもっとも愛してくれる人が、あなたをもっとも傷つける…」
2人を苦しめるライルの過去、そして苦悩の末、リリーが下した決断とは!?
5 | 「ぼんぼん彩句」 宮部みゆき |
角川文化振興財団 |
宮部みゆきさんが、俳句からインスピレーションを受け、物語を紡いだ一冊。
宮部さんが、数年前に仕事仲間とともに始めた俳句の会をきっかけに執筆がスタートした今作。
披露された句を各章のタイトルにして、たった17音で表現された句の裏側に潜む物語を宮部さんが創作するという新しい試みから生まれた短編集です。
例えば、「枯れ向日葵 呼んで振り向く 奴がいる」
この句から生まれたのは、婚約者に裏切られた女性が主人公の物語。
婚約者の浮気が発覚し、一方的に婚約破棄されたアツコは、ふと思い立ち、初めて乗る路線バスで終点まで行ってみることに。
様々な思いが渦巻く中、到着した終点には小さな丘と公園が広がっていた。
アツコがその先で目にしたものとは!?
物語を読み終え、もう一度タイトルの俳句を味わうと、新たな世界が広がる一冊です。
BOOKランキング6~10位
今週は、第6位以下のランキングは発表されませんでした。
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