「秋に吹く風」正しい名前は?
【ことば検定】今日の問題と答え
グッド!モーニング「ことば検定スマート」の問題と答えを紹介しています。
林修先生が、「ことば」「漢字」にまつわる勉強になるクイズを出題して面白く解説してくれます。
*正式な解答が出るまでは、解答予想となりますのであらかじめご了承ください。
ことば検定 問題
きょうは9月14日、皆さんはどんなことから秋を感じますか?
秋の花といえば、菊の別名です。
江戸時代に大勢の見物客が集まった菊の絵「百種接分菊」があります。
なぜ評判だったかというと、1本の菊に接ぎ木をして、百種の花を咲かせているのです。
これを作った植木職人は、日本人が大好きなソメイヨシノを作った人でもあるようです。
春だけではなく、秋も花で人をひき付けていたのです。
今日は、そんな秋がつく言葉から、秋に吹く風の名前で正しいものはどれかという問題です
「秋に吹く風」正しい名前は?
青 -神渡し
赤 -色無き風
緑 -兄さんの着たい
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ことば検定 答え
赤 -色無き風
ことば検定 解説
きょうの解説
旧暦10月の別名は「神無月」です。
神の月という意味だという説の他、この月は出雲大社の神々が集まって、他の国は神がいないので、こう呼ばれるようになったという説などがあります。
「神渡し」は、出雲大社に出かけていく神々を送るという意味で、旧暦10月に吹く西風のことです。
旧暦では、1月~3月が春、4月~6月が夏、7月~9月が秋ですから、旧暦の10月だと冬になってしまいます。
ということで、「色無き風」が秋の風です。
これは、古代中国の思想「五行」に関係しています。
「五行」では四季にそれぞれ色が当てられています
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秋は、白や素とされています。
この知識を踏まえて、平安時代にこんな歌が作られました。
「吹き来れば 身にもしみける秋風を 色なきものと思ひけるかな」
身にしみると色が染むが掛け言葉になっていて、秋には色がないから染みるはずがないと思っていたら、風が身にしみたと驚いてみせ、秋風の冷たさを際立たせている歌です。
そしてこの歌が「色無き風」という言葉の由来となったのです。
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