「笑止千万」の「笑止」、元々の意味は?
「ことば検定プラス」 -林修-
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林修先生の「ことば検定プラス」
今週は、過去正解率の低かった問題からの復習問題です。
今回は2018年9月12日に出題された問題です。
9月12日は、1831年に江戸時代の戯作者の十返舎一九が亡くなった日です。
十返舎一九といえば、「東海道中膝栗毛」ですよね。
弥次喜多コンビが、江戸から京阪まで、東海道を歩いて旅する姿を描いたこの物語は、20年にわたって続編が出るほど大ヒットしました。
行く先々で騒ぎを起こす二人を、狂言など先行文学の笑いの要素を取り入れながら、生き生きと描いているところがヒットした理由でしょうか。
そこで今回は、ばかばかしいこと、おかしいことという意味の「笑止千万」。
その「笑止」とは、元々はどんな意味かという問題です。
ことば検定プラス 今日の問題
「笑止千万」の「笑止」、元々の意味は?
【選択枝】
■ 愚かな考え
■ 大きな事件
■ 犬吠埼
【ことば検定プラス】本日の解答
■ 大きな事件
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【今日の■のボケは?】
「笑止千万(しょうしせんばん)」ではなく、「銚子先端(ちょうしせんたん)」だそうです。
【ことば検定プラス】林修先生の解説
【笑止千万「笑止」元々の意味は? 】
「笑止千万」の「笑止」には様々な意味
まず「笑止千万」の「千万」は"無礼千万"や"迷惑千万"など、言葉の意味を強める働きのある言葉です。
そして「笑止」ですが、実はこの言葉には様々な意味があるのです。
ご覧の通り、"笑うべきこと"は4番目で、"気の毒"や"恥ずかしい"など、笑うとはあまり関係ない意味もあります。
しょうし【笑止】-広辞苑から-
①大変なこと
②困ったこと
③気の毒なこと。同情すべきこと。
④笑うべきこと。おかしいこと。
⑤恥ずかしく思うこと
②困ったこと
③気の毒なこと。同情すべきこと。
④笑うべきこと。おかしいこと。
⑤恥ずかしく思うこと
「笑止」は当て字で「勝事」と書いていた
というのも、実はこの「笑止」は当て字で、もともとは「勝事」と書いていたのです。
これで"しょうし"、または"しょうじ"と読みます。
この言葉の意味が、今日の正解ですが、「勝事」とは、"尋常でない事柄"や"素晴らしいこと"、"よくも悪くも普通ではないこと""大事(おおごと)"、そういう意味の言葉ですから、正解は「大きな事件」となります。
"大きな事件"から、なぜおかしいことになったのか、詳しい経緯ははっきりしていないのですが、普通ではないという部分が、このような様々な意味に広がったとみられています。
前回の「ことば検定プラス」
本日の出題
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