「人口に膾炙する」、「膾炙(かいしゃ)」の由来は?
「ことば検定プラス」 -林修-
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林修先生の「ことば検定プラス」
1月29日は、明治5年に全国戸籍調査が行われた日です。
江戸時代にも人別帳(にんべつちょう)などがありましたが、全国規模の調査は初めてでした。
この戸籍によると、当時の人口はおよそ3311万人。
ただし、実際はもっと多かったのではないかと現在は考えられています。
そして、人口がついた言葉「人口に膾炙(かいしゃ)する」をご存知ですか?
"広く人々に好まれ話題にのぼって知れ渡る"という意味です。
そこで、今回は「膾炙する」とは、何に由来する言葉かという問題です。
ことば検定プラス 今日の問題
「人口に膾炙する」、「膾炙(かいしゃ)」の由来は?
【選択枝】
■ 浸透
■ ごちそう
■ ローンを組んだ歯医者
【ことば検定プラス】本日の解答
■ ごちそう
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【今日の■のボケは?】
「人口に膾炙する」ではなく、「銀行に歯医者くる」だそうです。
【ことば検定プラス】林修先生の解説
【人口に"膾炙(かいしゃ)"する由来は?】
膾炙の"膾"は"なます"とも読む
「人口に膾炙(かいしゃ)する」は、この言葉に由来します。
「一篇一詠 膾炙人口」
これは中国・唐の詩集の序文の一節で、"この詩集の一篇一詠が人々の口に上ってもてはやされた"という意味です。
では、この膾炙(かいしゃ)とは一体何なんでしょうか?
「膾」は"なます"とも読みます。
お正月に食べた紅白なますの、あの"なます"です。
ただし、もともとは野菜ではなく、古代中国で"獣や魚の生の肉の細切り"のことを言いました。
膾炙の炙は"あぶる"とも読む
一方、この「炙」。
こちらは、"あぶる"とも読むように、"あぶった肉"のことです。
中国では、なますもあぶった肉も、万人に好まれるごちそうでした。
今で言えば、寿司とステーキといったところでしょうか?
そこで、広く好まれることを、膾炙(かいしゃ)と言うようなったのです。
ということで、正解は「ごちそう」です。
ということで、正解は「ごちそう」です。
ですから、この言葉は、悪い意味で知れ渡ることやものには使えないんです。
お気をつけください。
お気をつけください。
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