ナイル川の水をめぐりエジプトと対立している国は?
「グッド!モーニング」 ニュース検定 -池上彰-
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池上彰 ニュース検定
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ナイル川の水をめぐりエジプトと対立している国は?
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池上彰さんの解説
今日のキーワード
"ナイルの水"巡り軍事行動も?
【21世紀の水戦争】
ナイル川をめぐるエチオピアとの対立
ナイル川といえば、アフリカを流れる世界で最も長い河川です。
地図を見ると、源流の一つはエチオピアから始まり、スーダンを通って地中海に流れ込んでいます。
そして、最も下流にある国がエジプトです。
地図を見ると、源流の一つはエチオピアから始まり、スーダンを通って地中海に流れ込んでいます。
そして、最も下流にある国がエジプトです。
ナイル川の豊かな水が古代エジプト文明を生み、現在もエジプトの産業を支えています。
「エジプトはナイルの賜物」という有名な言葉もあるほどです。
「エジプトはナイルの賜物」という有名な言葉もあるほどです。
そのナイル川で今大きな問題が起きています。
上流にあるエチオピアが、アフリカ最大級の巨大ダムを建設しているのです。
"大エチオピア・ルネサンスダム"です。
どうして問題なのかというと、巨大ダムで水がせき止められれば、エジプトの多くの農民などが危機に陥るからです。
石油から水をめぐる戦争の時代へ
エジプトは大半が砂漠で、国内の水需要の実に98%をナイル川に依存しています。
水がこれ以上不足して、国民の不満が爆発するような事態になることは、何としても避けたいのです。
エチオピアがダムを作った主な理由は、電力供給のためです。
かつては世界最貧国と言われましたが、近年は年10%前後の高い経済成長を誇っています。
それに伴って、電力不足も深刻化しているのです。エチオピアのサーレワーク・ゼウデ大統領は先月、1年以内に水力発電を始めると議会で演説しました。
余った電力を、周辺の国に売る計画もあります。
かつては世界最貧国と言われましたが、近年は年10%前後の高い経済成長を誇っています。
それに伴って、電力不足も深刻化しているのです。エチオピアのサーレワーク・ゼウデ大統領は先月、1年以内に水力発電を始めると議会で演説しました。
余った電力を、周辺の国に売る計画もあります。
今後のエチオピアの出方によっては、エジプトが軍事行動に踏み切る可能性もささやかれています。
実はこうした水をめぐる争いは、世界各地で起きています。
かつて世界銀行の副総裁を務めたイスマイル・セラゲルディン氏は「20世紀は石油をめぐる戦争が起きたが、21世紀は水をめぐる戦争の時代になるだろう」と予言しました。
その言葉通りの状況になっているのです。
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