8月1日「高額療養費」上限額引き上げ 影響は?【けさ知っておきたいNEWS】

8月1日「高額療養費」上限額引き上げ 影響は?
【けさ知っておきたいNEWS】

 

グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。

 

 

今日の「けさ知っておきたいNEWS」
8月1日「高額療養費」上限額引き上げ 影響は?

 

 

高額療養費制度の上限額が引き上げ
8月1日から変わること

入院や治療で高額な医療費がかかった場合に、自己負担額を一定の上限に抑えてくれる「高額療養費制度」の上限額が8月1日から引き上げられます。
例えば月100万円の医療費がかかった場合、保険適用で3割負担の30万円が必要になりますが、この制度によって実際の支払いはさらに抑えられる仕組みです。

自己負担の上限額は年収によって段階的に定められており、今回はその上限額が全体的に引き上げられることになります。
物価高が続く中で医療費の負担まで増えるのは家計にとって厳しいと感じる人も多いでしょう。

しかしこの見直しの大きな狙いは、膨らみ続ける医療費を賄う現役世代の保険料負担を減らすことにあります。

 

月の負担は増えるが
年間上限の新設で長期治療の人は軽減も

今回の見直しで注目すべき点が、新たに「年間上限額」が導入されることです。
これまでは年間の上限という概念がなく、毎月の上限額が設定されるだけでした。

例えば70歳未満で月の医療費が100万円かかり、年収が770万円未満の場合、これまでは3か月目以降に負担軽減措置が適用されて月4万4000円の支払いが年間続き、年間でおよそ66万円ほどになっていました。

今回の見直しでは月ごとの支払額は増えますが、年間上限が53万円に設定されたため、9か月目でその上限に達すると以降は支払いがゼロになります。
結果として年間で13万円の負担が減るという計算です。
つまり月単位では負担が増えるものの、長期にわたって治療が必要な人や経済的に苦しい人にとってはセーフティネットとして機能する仕組みになっています。

 

医療費は20年で1.5倍
国民皆保険を守るための苦渋の見直し

今回の制度見直しの背景には、医療費の急激な増加があります。
20年前と比べて医療費はおよそ1.5倍に膨れ上がり、それに伴い保険料も上がり続けています。

厚生労働省は「将来にわたって国民皆保険制度を維持していくための高額療養費制度の見直しだ」と説明しており、今回の改定によって医療費をまかなう保険料負担が全体でおよそ3700億円程度減る見込みだとしています。

高額療養費制度の還付を受ける際には、マイナ保険証を使用している場合は原則申請不要ですが、そうでない場合は申請が必要です。

一方で懸念されているのが「受診控え」です。
自己負担が増えることで、病院に行くことをためらう患者が増えるのではないかという声が上がっています。
保険制度を守るために負担を増やす必要性と、患者が必要な医療を受けられる環境を確保することのバランスをどうとっていくか、今後の大きな課題となっています。
制度の持続可能性と患者の医療アクセスの両立は、簡単には答えの出ない難しい問題です。

 

 

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