
欧州熱波で死者多数 フランス"エアコン論争"加熱
【けさ知っておきたいNEWS】
グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
ヨーロッパ各地で記録的な熱波が広がり、多くの死者が出ています。
スペインでは23日までに4日連続で40℃を超え、南部コルドバ周辺では45.1℃を観測しました。
これは6月として観測史上最も暑い日となり、24日までの4日間で212人が熱波によって亡くなったと伝えられています。
まだ本格的な夏を迎える前にもかかわらず、ヨーロッパでは危険な暑さが続いています。
背景には、北アフリカからの熱い空気がヨーロッパに流れ込み、上空で停滞してしまう「ヒートドーム現象」があるといいます。
ヨーロッパを襲う記録的な熱波
気象現象に詳しい三重大学大学院の立花教授によると、現在 偏西風が大きく蛇行していることで、北アフリカの暑い空気がヨーロッパへ流れ込みやすい状態になっています。
その熱気が上空にとどまり、まるでドームのように熱を閉じ込めるのが「ヒートドーム現象」です。
この影響で、ヨーロッパ全体が厳しい暑さに包まれています。
イタリアではほとんどの地域で41℃前後を記録し、5人が亡くなりました。
さらに、企業が高温を理由に業務を停止したり縮小したりした場合、休業手当の支払いを国に請求できる制度も導入されました。
暑さは単なる不快な気候ではなく、人命や仕事、社会生活に直接影響する災害になっています。
フランス エアコンをめぐり論争
フランスでも深刻な暑さが続いています。
首都パリの6月の平均最高気温は23℃ほどですが、24日には40.9℃を観測しました。
フランス全体では50人以上が死亡し、845校が休校になるなど、生活への影響が広がっています。
こうした中、フランスではエアコンをめぐる論争が起きています。
極右政党「国民連合」を実質的に率いるルペン氏は、「私が大統領になれば大規模な空調整備計画を実施する」と述べ、マクロン政権の対応を批判しています。
一方、現在の政権はエアコン使用に対して消極的です。
エネルギーの過剰使用が気候変動を悪化させることを懸念し、公共施設や病院でもエアコンの設置は少ないとされています。
家庭に対しても、どうしても必要な場合は一部屋だけで使用するよう呼びかけています。
フランスでエアコン普及率が低い理由
フランスの家庭におけるエアコン普及率は24%にとどまっています。
さらに学校ではわずか7%しか普及してなくて、日本の感覚からすると非常に低い数字です。
フランスでエアコンが広がりにくい理由のひとつは、環境負荷に配慮する国民性です。
フランス人には、エアコンは電力を多く使い、環境負荷が大きいものだと考える人が少なくありません。
また、これまでは熱波が来ても数年に一度程度で、数日で収まることが多かったため、高額なエアコンを買う必要性を感じにくかったといいます。
フランスではエアコンの設置に数十万円かかることもあり、「わずか数日の暑さのために買うのは贅沢」という感覚も根強くあります。
景観保護もエアコン設置の壁に
もうひとつ大きな理由が、街並みの景観保護です。
フランス、とくにパリでは、建物の外観や街並みの美しさを守るため、さまざまな規制があります。
屋外広告や建物のリフォームにも厳しい基準があり、エアコンの室外機を設置する場合にも許可が必要です。
特にパリの一部地域では、室外機の設置許可が下りにくいといいます。
美しい街並みを守ることはフランスにとって大切な価値ですが、異常な暑さが常態化する中で、人命を守るための空調整備とどう両立するかが大きな課題になっています。
まとめ
ヨーロッパを襲う熱波は、スペインやイタリア、フランスなど各国で深刻な被害をもたらしています。
偏西風の蛇行によって北アフリカの熱気が流れ込み、ヒートドーム現象が起きていることが、記録的な暑さの背景にあります。
特にフランスでは、エアコンの普及率が低く、学校や病院でも十分に整備されていないことが問題になっています。
環境への配慮や景観保護は重要ですが、命を守る暑さ対策とのバランスが問われています。
来年のフランス大統領選では、エアコン整備や熱波対策が大きな争点になる可能性があります。
気候変動による暑さが年々深刻になる中、ヨーロッパ各国は新たな生活インフラのあり方を考える時期に来ているといえそうです。
| フランスのエアコン普及率24%ですが、日本はどれくらいかというのが今朝の「けさ知っておきたいNEWS検定」です。 |
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