「とても」、元々の意味は?
【ことば検定】今日の問題と答え
グッド!モーニング「ことば検定スマート」の問題と答えを紹介しています。
林修先生が、「ことば」「漢字」にまつわる勉強になるクイズを出題して面白く解説してくれます。
ことば検定 問題
きょうは5月4日、5月1日が「語彙の日」でしたので、今日もテーマは「語彙」です。
皆さんは、料理を食べた人が「全然美味しい」と言ったら、どんな意味だと思いますか?
この表現には、3つの解釈が可能です。
①意外と ②とても ③すべて |
「意外と」は、何か美味しくなさそうな前提があり、それを覆す意味で「全然」を使うパターンです。
「とても」は、「とても美味しかった」という意味で、「全然」を強調の意味で使うこともあります。
そして「残るところなく全て美味しかった」と、「全然」を「すべて」いう意味で使うこともあります。
一番新しく生まれたのが、「とても」の意味で使う使い方です。
今日は、その「とても」の元々の意味は何かという問題です。
「とても」、元々の意味は?
青 -すぐに
赤 -どうせ
緑 -ドアに引っ掛けた
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ことば検定 答え
赤 -どうせ
ことば検定 解説
きょうの解説
「とても」の意味
「とても安い」といったらどんな意味ですか?
一般的に、「非常に安い」という意味ですよね。
この言い方に、不自然さは感じません。
ただ、芥川龍之介が新流行だと評した使い方だったのです。
「とても安い」とか 「とても寒い」と云ふ 「とても」の東京の言葉になり出したのは 数年以前のことである。 |
これは、芥川が大正時代に発表した内容で、「とても安い」という言い方に違和感があったようです。
さらに、こう続きます。
従来の用法は 「とてもかなはない」とか 「とても纏まらない」とか云ふやうに 必ず否定を伴ってゐる。 |
芥川が言うように、明治時代には「とても~できない」とする使い方がほとんどだったようです。
「とても」元々の意味
ただもっと前は、また別の意味で使われていました。
そもそも「とても」は、「とてもかくても」を略した言葉で、"いずれにしても" とか "どのようにしても" という意味です。
室町時代には、「どうせ」の意味で、「とても」が使われていました。
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