
肥料・飼料・エネルギー資源生む
廃棄物リサイクル工場
【GOOD!いちおし】
テレビ朝日グッド!モーニング「Good!いちおし」のコーナーで紹介された内容をご紹介しています。
資源生む廃棄物リサイクル工場
| 資源の多くを輸入に頼る日本。 肥料や家畜の餌、エネルギーが高騰しています。 食品ロスを生かす廃棄物リサイクルで、新たな資源とエネルギーを生み出す工場を取材しました。 |
食品ロスから
新たな資源を生み出す工場
今回の「GOOD!いちおし」では、食品ロスを肥料や家畜の飼料、さらには電気へと生まれ変わらせる最新のリサイクル技術が紹介されました。
日本は肥料原料や家畜の餌、エネルギーの多くを海外からの輸入に頼っています。
国際情勢や円安などの影響で価格が上昇する中、捨てられる食品を国内資源として活用する取り組みが注目されています。
神奈川県秦野市の笹川農園では、食品残さを原料にした肥料を使用。オクラやピーマンなどが元気に育っています。
農家によると、リンなどの成分が根の張りを良くし、土もふかふかになるといいます。
毎日45トンの食品ロスを徹底分別
その肥料を生み出しているのが「日本フードエコロジーセンター」です。
神奈川県や東京都など200を超える事業所から、毎日およそ45トンもの食品ロスが運び込まれます。
重要なのが、食品の成分によって使い道を分けることです。
油分や塩分が多い食品は発電や肥料へ、比較的油分の少ない食品は家畜の飼料に回します。
例えばシュークリームなら、クリーム部分は電気や肥料の原料にし、皮は飼料へ。
食品を一括処理するのではなく、細かく分別することで、それぞれを最も有効に利用しています。
食品ロスから電気を作る
「メタン発酵」
油分や塩分を多く含む食品は細かく砕き、液状にして巨大な発酵タンクへ送られます。
ここで活躍するのがメタン菌です。
メタン菌が食品に含まれる栄養分を分解すると、メタンガスが発生します。
そのガスを燃料にエンジンを動かし、発電する仕組みです。
この施設では、およそ1000世帯分に相当する電力を作ることができ、発電した電気は電力会社へ売電されています。
さらに、小田急電鉄でも再生可能エネルギーとして活用されていると紹介されました。
つまり、もともとは捨てられるはずだった食べ物が、電車を動かす電力の一部に生まれ変わっているのです。
発電後に残ったものは肥料へ
発電に使われた後に残る「消化液」も無駄にはしません。
水分を取り除くと、窒素やリンなどを豊富に含んだ固形物が残ります。
それを乾燥させ、肥料の原料として再利用します。
日本では化学肥料に使われるリンやカリウムなどの原料をほぼ輸入に頼っています。
そのため、海外の生産状況や国際情勢によって価格が大きく左右されます。
食品ロスから国内で肥料を作ることができれば、廃棄物削減だけでなく、農業の安定にもつながります。
食品ロスからブランド豚の餌も
日本フードエコロジーセンターがもともと得意としてきたのが、食品ロスを利用した家畜飼料の製造です。
油分や塩分の少ない食品を原料にし、乳酸菌で発酵させます。
乳酸発酵によって保存性を高めると同時に、豚の腸内環境や消化をサポートします。
この飼料を食べて育つのが、ブランドポーク「優とん」です。
優とんはオレイン酸を多く含み、脂肪が溶ける温度が低いため、口の中でさらっと溶けるような脂が特徴です。
脂身がありながら重たさが少なく、冷めてもおいしい豚肉として高い評価を受けています。
番組では生姜焼きとして試食され、脂の甘みとうま味を感じながらも、あっさりと食べられる味わいが紹介されました。
「もったいない」の技術が世界へ
日本では家畜用飼料についても、その多くを海外からの輸入に頼っています。
食品ロスから飼料、肥料、エネルギーを同時に作り出す仕組みは、輸入依存を減らしながら廃棄物も削減できる循環型の取り組みです。
現在、この技術は海外からも注目されています。
アジアなどの新興国では都市化によって食品ゴミが増える一方、エネルギー不足も深刻な問題となっています。
日本フードエコロジーセンターでは海外からの視察を受け入れ、発酵技術などの海外展開も検討しています。
捨てられるはずだった食べ物を、肥料、飼料、そして電気へ。「もったいない」という考え方から生まれた日本の技術が、食料やエネルギー、環境問題を同時に解決する方法として、世界へ広がる可能性を秘めています。
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