BOOK文芸書ランキング TOP10
-2023年11月19日~25日-
毎週土曜の「王様のブランチ」で発表されている最新の本の売り上げランキングです。
今回は、ジュンク堂書店 池袋本店による【文芸書ランキング】として発表されたものです。 |
出場歌手と曲目予想
BOOKランキング1~5位
1 | 「ツミデミック」 一穂ミチ |
光文社 |
一穂ミチさんの犯罪小説集。
今作は新しい感染症の蔓延によって、人生が変わってしまった人たちを描いた短編集。
職探しに行き詰っていた主婦が、フードデリバリーの配達員に心を奪われ、注文を繰り返すその果てを描いたロマンスや、料亭をクビになった調理師の男が、得意料理を携え、財産を自宅にため込む独居老人の家に上がり込む特別縁故者など、パンデミックの渦中であがく人たちの思いがけない末路を描いた6編を収録しています。
2 | 「星を編む」 凪良ゆう |
講談社 |
昨年の本屋大賞受賞した「汝、星のごとく」の続編。
発売から3週間で12万部を突破しています。
今作「星を編む」では、前作で読者から人気だった暁海と櫂の良き理解者・北原先生の過去が明らかになるエピソードや、「汝、星のごとく」で語り切れなかった暁海の新たな未来などが描かれています。
3 | 「ストーナー」 ジョン・ウィリアムズ(著) 東江一紀(訳) |
作品社 |
半世紀前の海外小説が、今 日本で話題に。
主人公は貧しい農家に生まれ、教師となったストーナー。
彼の人生に、劇的なことは何も起こらない。
穏やかに移ろいゆく毎日をやりすごしながら、静かに歳を重ねていく。
そんな一人の男の一生を淡々と描いた本作を、人気ウェブメディア「オモコロ」の編集長な紹介。
「この些末さの積み重ね、ディティールの積み重なりこそが人生なんだ」
そう絶賛したことをきっかけに、じわじわと反響が広がっていき、原作の出版から半世紀たった今ランクインしました。
4 | 「蛸足ノート」 穂村弘 |
中央公論新社 |
短歌界を代表する歌人・穂村弘さんのエッセイ集。
タクシーを降りる時に、間違えて「ごちそうさま」と口にしてしまった日。
Suicaを忘れる度に買い足した結果、7枚に増殖。
しかし、肝心な時には一枚も持っていない不思議。
9月のとある日、90歳になる父の誕生日会を開いたら、実は8月31日生まれだということを、今になって初めて打ち明けられたことなど、日常にあふれる予期せぬ笑いと幸せを書きとめたエッセイ集です。
5 | 「近畿地方のある場所について」 背筋 |
KADOKAWA |
ドキュメンタリー風のホラー小説。
BOOKランキング6~10位
第6位以下のランキングは以下の通りでした。
6 | 「きこえる」 | 道尾秀介 | 講談社 |
7 | 「今日、誰のために生きる?アフリカの小さな村が教えてくれた幸せがずっと続く30の物語」 | ひすいこたろう SHOGEN |
廣済堂出版 |
8 | 「汝、星のごとく」 | 凪良ゆう | 講談社 |
9 | 「オタク用語辞典 大限界」 | 小出祥子(編)名古屋短期大学小出ゼミ(著) | 三省堂 |
10 | 「赤面」 | 上田晋也 | ポプラ社 |
今週の注目の一冊
「赤面」上田晋也
若き日の恥ずかしい日々を書き下ろした、くりぃむしちゅー・上田晋也さんのエッセイ。
今作は、熊本から上京したての学生時代や、デビューしたての芸人時代に経験した、今でも思わず赤面してしまう経験をあえて綴ったエッセイ。
例えば、東京のキャンパスライフを満喫するため新歓コンパに行った上田さん。
私はかましにかました。(中略)
3年生4年生を
次から次にイジりまくり、
その場の笑いをかっさらっていった・
その結果、「君、ウチのサークルの空気に合わないから、ほかのサークル探してくれる?」と言われることに。
しかし、他のサークルでも上級生をイジり倒し、入部を断られること合計10回も繰り返したんだそうです。
その他にも、数少ないという芸能人の友だち爆笑問題への本音や、無名時代の上田さんと俳優・渡辺謙さんとの心温まるエピソードなど、「若さとは恥ずかしいものだ」と語る上田さんの20代が赤裸々に綴られています。
「今日、誰のために生きる? アフリカの小さな村が教えてくれた幸せがずっと続く30の物語」ひすいこたろう、SHOGEN
著者は、アフリカの小さな村でペンキ画を学ぶSHOGENさん。
村人との交流の中で感銘を受けた言葉とともに、幸せに生きる30のヒントを紹介。
言葉はね、相手をハグするように言うのよ」
「挑戦するということは、新しい自分に会えるという行為なんだよ」
村人たちの感性と温かな言葉が、本当に大切なことに気づかせてくれる一冊です。
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